手作り靴のチェックポイント YouTubeで解説 その2

手作り靴のチェックポイントをYouTubeへ掲示しています。
以下にリンクを貼っています。

■ストレートチップ、パンプスの履き口までの距離合わせて作っていますか?
ストレートチップの深さ、パンプスの履き口の深さ、それらを左右を合わせることは「革を引く作業=釣り込み」なる技術で整えます。

その「釣り込み技術」が甘いと、ストレートチップの深さが左右で違うものになります。
革は伸びるので、簡単にできてしまいます。

そのため、学生さんの展示会などでは、「ずれちゃった。。。から左右揃えないで置こう」という靴を何回も見たことあります。
年単位で勉強しても、一生懸命作っても、合わせることは難しいのです。
「釣り込み」の練度が求められます。

ただし、ストレートチップの左右差は、健康被害を生みません。
不細工な靴だなとか、不出来だなくらいです。
ひどく大きな不具合はありません。
一つあるとすれば、ストレートチップという靴は、最もフォーマルな靴です。
王様に会う時に履く正装として考えると、不適となります。

バンプスの履き口の浅さの差は、木型補正の設計、屈折することとのぶつかりが出てしまいます。
片足は塩梅良いけど、逆足は肉が食い込んで痛い。
そんなことが起きてしまうでしょう。
設計、木型補正を活かすために「釣り込み」練度が求められるのです。

同様に、踵の足が入る部分。
踵の深さも「釣り込み」によって左右を整えます。

踵の深さは、履き口が浅くなると、サイズの違う靴を履いているのと同じです。
こちらは、健康被害に直結するので「大きな不具合」と言えます。
踵が抜けやすい、くるぶしが当たりやすい、腱に当たって痛い、ことがおきてしまいます。

YouTube → 手作り靴のチェックポイント つま先
YouTube → 手作り靴のチェックポイント 踵



■靴の要は踵です。踵とヒールをきちんと作りましょう。

手作り靴のチェックポイント YouTubeで解説その1にて、記載していますが改めて書きます。

靴とは。。。

たこ焼きの鉄板に溶いた小麦粉入れたら、だいたいあの形になる。
違う形になりたくてもなれない。

鯛焼きもそう。
鯛以外の魚にすることはできないでしょう。
たこ焼きの形にならないでしょう。

靴も、同じです。
「型」があるために、木型の形になるのです。
靴は、木型という型に革を巻き付けて癖つけるために、木型の形になる。

そのことが、「靴作りの一番の悪さ、怖さ」だと思っています。
「形になったから 俺、職人」になりやすい。
「俺、もう作れる人」になったと思いやすい。

靴は、健康被害を生むものです。
一日、とんでもない回数を屈折して酷使される道具です。
しっかりと作らなくてはならないのです。

しかし、形になってしまうと。。。
「怖さ」「やってはいけない タブー」を考えない。
考えられない、考えたことない作り手になってしまいやすい。

その人の指導者に大きく影響されるものだと思います。
「怖さ、タブー」を学ばなければ、技術で作れなくなると思う。

私は、「怖さ、先人が積み上げてきたことによる やってはいけない」を伝えています。

ヒールとは。
本体から、地面までの間は、無の空間です。
本体と違い、型がありません。
ヒールは、無の空間へ組んでいく作業となります。

ヒールを革を積み上げて作るためには技術、理解が求められます。
(パンプスは、プラスチックヒールを取り付けるために左右差は発生しません)

左右のヒールが合わない。
片足のヒールの内側と外側の高さが合わない。
左右それぞれで、傾いた靴が簡単にできてしまうのです。

そのことから、手作り靴は、踵から見ることで精度、練度が確認できます。

靴を見たとき。
地面に接するヒールの一番下が「地面に接している」ので適に見えるかもしれません。

違います。それだけでは適とは言えません。
そのパーツを地面に接した状態で、本体との間を埋めるだけで作ると「内と外の高さが違う」
「左足、右足の踵の高さが違う」
傾いた靴が簡単にできてしまいます。

前から見ると、靴に見える。
後ろから見ると、傾いて見える。
傾いた靴は、良薬のふりした毒になります。

靴は踵から着地します。
そのため、左右合わせて作ること。
内と外で高さを合わせて作ることができなければ、履き心地に影響します。
健康被害に直結するのです。

傾いた靴を作らないように。
製法より、木型補正より、「靴を靴として、きちんと作ること」
そのうえで、製法や木型補正を選択していくものです。

手作り靴は、踵から見ると精度、練度が分かります。
左右合わせた写真を載せているのは、きちんと作っている証明です。
ご確認ください。

YouTube → 手作り靴のチェックポイント踵の内と外

生徒さんが作った靴 → 左右合わせています。